特集

良工房便り2023年2月

2023年初めての便りです
毎年、定期的に受けていた健康診断がコロナの為、受けることが出来なかった。3年ぶりにようやく受けた所、大腸がんが見つかり、昨年末に手術。正月は東京の病院で迎えました。術後の経過は順調。毎日カミサンの手を借り、1日4000歩を目標に散歩をしています。3月には良工房30周年記念展があります。記念展には元気な姿でみなさんに会えるように。

30周年記念展
素人の木工を30年以上続けてきました。85才になった今もまだ素人だと思い、生き続けている木について、先人の知恵を終わることなく学んでいる。記念展はこうした生き様の展覧会です。
沢山の材料で作る新作
材料を集めるのが、僕の趣味でもあったので、その材料を使って新作にも試みたい。三本脚の花器。従来の高さより少し低く小さめに作ってみました。場所も取らないし安定も良くなった。自分で使う為の杖も試作をしています。気に入った形が出来たらオーダーメイド製作いたします。板として使えない小さな端材を木目を上にして貼り合わせ板を作る。その板で作った、木口のりんご椅子。手間のかかる仕事なので誰もやらないまったくのオリジナルな椅子が生まれた。

手造りにこだわる訳
昔の墓石は手造りの為、平面でなく中央が凸(とつ)になっています。その為、見て温な感じがする。今の墓は完全な平面の為、冷たく実に味気ない。良工房のテーブルは天板の側面も本の僅かだが凸になっている。道具がなく、全て手造りだったエジプト時代の作品とまでは行かないが、手造りの良さを残したい。彫刻家具として作る由来。

残念なニュース
1964年今から60年前に建築家、村野藤吾氏設計の日生劇場が取り壊されるというニュースを見てとても残念に思う。アコヤ貝を使った幻想的な空間、隅々迄デザインされた素晴らしい建物でした。それがたった60年で取り壊されるとは…。西欧では100年前に工事を始め、今尚工事中の建物が数多くあるというのに…。

ギャラリー、カフェ改装中
冬場のお客様の少ない時期に、展示スペースやカフェの改装を少しづつ進めています。3月の記念展には間に合う予定。おたのしみに。